デジタルカメラの被写界深度
被写界深度っていうのは、ピントの合っている範囲の深さのことです。
英語では、Depth of filed とかRange of sharpness とか言います。
次の写真を見てください。
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作品A
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作品B
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作品C
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3つとも花をテーマにしていますが、それぞれ異なる手法が使われています。
Aは、見せたい花だけにピントを合わせ、周りは完全にぼかすことで、見る人の注意は、真中の花に
集中できるようになっています。 背景の草にも全てピントが合ってしまうと、なんだか分からない写真になります。
Bは、花だけではなく、手前の固い地面を見せることで、強固に咲き誇る花の強さを見せています。しかし、
後ろの背景はぼかして、必要以上には周囲にピントを合わせません。
Cは、手前の花からはるかかなたの森、さらに、青い大空にもきちんとピントがきて、気持ちのよい写真になっています。
これが、もしAの写真のように、背景がぼけてしまっては、このような清涼と抜けた気持ちの良さは表現できません。
この様に、画面上でピントの合う範囲(奥行き=深さ)を変化させることで写真は多様な表現力を持つことが出来ます。
このピントの合う奥行きのことを「被写界深度」と言うのです。
被写界深度を変化させるためには、次の3つの方法があります。
| レンズの絞り 絞りを開けるほど(=数字を小さくするほど)浅くなる。 上の作品AがもしF4なら、作品CはF32、作品Bは11、という感じ |
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| (同じ絞りなら) 撮影距離 手前のものは薄くなる。 |
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| (同じ絞りで、同じ距離なら) 画角 望遠レンズになるほど薄い 作品Aが300ミリ望遠で、 作品Cは35ミリの広角レンズ。 50mmを標準にして、それより小さい(38ミリとか)と広角、大きい(210ミリとか)と望遠レンズと言う。 |
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つまり、絞りを開けて(数字を小さくして)望遠レンズで遠くのモノを撮ると、ピントの合う範囲は、
とても薄くなります。目的物の手前と背景はぼかすことで、撮りたいものを強調します。
300mmレンズF2.8
反対に、絞りを絞って(数字を大きくして)、広角レンズで近く(から遠くへ)撮ると、ピントの合う範囲は
とても深くなります。手前から遠方までピントがシャープに来るわけです。
(35mmレンズF22 C)ニコン
そこで、望遠というのは遠くを撮るためではなくて、被写界深度を浅くするもの、として
ポートレイトなどに多用されるわけです。実際は近くでも望遠レンズを使うわけです。
下の例では、目にキチンとしたピントが来てますが、ひげはもうボケる、そこで、
一段と目が輝いた生気のあるポートレイトとなっているわけです。
デジタルカメラの被写界深度は次の4つの要素で決まります。
−1. レンズの絞り値
−2. 撮影距離
−3. 画角
−4.CCDの大きさ
最初の3つの基本は、デジタルカメラでも まったく同じです。
ところが、デジタルカメラでは、もう一つ、CCDの大きさとという、
被写界深度に影響する要素が あるのです。
デジカメでは、CCDの大きさがまちまちです。フィルムカメラでいうと、カメラに入るフィルムの
大きさが一定でない、という事です。
まず、通常のデジカメのCCDというのは、35mmフィルムに比べるとかなり小さいのです。
そこで、フィルムカメラの50mmレンズとか、35mmレンズというのは、デジカメでは
異なる画角になり、被写界深度も深くなる、という一般論がでてきます。

ちなみに、CCDの大きさによって同じレンズでも画角が異なる、という事から、
デジカメのカタログでは、このCCDの大きさだと、35mmに換算するとこの画角になる、
という表示をするようなってます。そうしないとどんな画角、被写界深度なのか分からないからです。
デジタル一眼レフの場合は、CCDの大きさによりますが、大体、35mmレンズの1.5から1.7倍を掛ける事になります。
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35ミリフィルとCCDのサイズの比較
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高級デジカメのCCDでもAPSより小さい
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コンパクトデジカメのCCDは小指のツメに半分の大きさ
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(c)表ー読売新聞
さらに、デジカメの被写界深度に関しては次のように言えます。
1.35mmフィルムと同じ大きさのCCDでない限り、被写界深度は一般的に「深く」なる。
2.小さなコンパクトデジカメになるほど、被写界深度深度は深くなり、ピントは合う。これは、
出来上がりの「ピンぼけ」を防ぐ結果となり、メーカーは、この効果を計算している。
3.デジカメで綺麗なボケ味のある写真を撮る為には、大きなCCDが必須になる。